2016年6月14日火曜日

ゆで汁抽出

先日お店に来てくれた友人が一言
「夢を見たんスけど、うどんやラーメンの、ゆで汁でコーヒー入れたら美味しくならないっすかね?」

当然やったことなどありません。
コーヒーの教科書によれば
 ・新鮮で綺麗な水を使いましょう
 ・沸かしたての水を使いましょう
などと書かれています。

ある意味、真逆。
でも、経験したことのないこと、やったことのないことは否定しません。
なら、やってみましょう!!!

というわけで、今日の夕飯は冷やし中華だったので、冷やし中華のゆで汁を使ってトライです。

冷やし中華はマルちゃん正麺醤油味。
だし汁を冷まして、臭いを嗅いでかつ飲んでみると、例の麺を茹でている時の香りと
小麦粉を溶かしたような薄い味がします。

一応、珈琲屋なので、どの様の味になるのか、推測してみます。
 ・麺の香りが強いので、きっとコーヒーの香りは消されるだろう・・・
   もしくは交じり合って不思議な匂いになるかも
 ・味も麺独特の味が残ってるけれど、それほど珈琲感はなくならないだろう
 ・ゆで汁だけ飲む限り、ちょっとぼやけた香りの無いコーヒーになるかも
との予想です。

麺の香りに負けそうで、かつ味もぼやけそうなので、香りの主張するエチオピアやケニアは除きました。
茹で汁もかなり主張しそうなので、今回はブラジルで挑戦することにしました。


まず、アク取りの網で、ゆで汁を濾して、麺などのゴミを取り除きます。
そのあと濾したゆで汁を沸かします。
色は少し濁っていてもサラッとした感じのゆで汁も、沸かしてみると、沸騰した泡の中にアクのようなものが混じってとろみを感じます。

お湯が湧いたところで、抽出です。

ブラジル15g ゆで汁温度92℃ 目標130cc 2:30で抽出

いつもどおり、KONOを使って、粉の中央にお湯を落としますが、ここでも違いが
お湯を注ぐに伴い、いつもは真ん中だけに細かい泡がでて膨らむのに、広い範囲に泡が出ています。

続けて、お湯を注入し続けると1分30秒くらいで、フィルターが目詰りしたように、コーヒーの液体が
サーバーに落ちにくく成りました。

いつもなら2分30秒で抽出が終わるようなペースでお湯を注いでも、結果3分30秒で抽出完了

色は、いつものコーヒーの色。
香りは・・・ 予想通り香りません。

飲んでみます


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『まずっ~~~~っい!』 (宮川大輔風)

本当にまずいです。
想像を絶するまずさ。
なんとか、この香味を表現しようと、口に運びますが、4口目は体が拒否です。

本当に例えようもなく、ロブでもなく、おこげでもなく、経験したことのないような苦味と、渋さ、収斂味までともなったすさまじいまずさ。

口直しに、甘~い桃のジュースが欲しくなったほど。
しかも最後には、笑いがでてきました。
一人で大爆笑です。

いや~・・・
何事も、やってみないとわからないものです。
何が原因でこういう味になるのか、いろいろ条件を変えて検証したいのですが、もう一度やってみる根性は無いっす。

でも、とてもおもしろく、言ってもらわなければ、絶対トライしないような経験でした。


何か、抽出や焙煎でふと思いついた方、自分でやるのが面倒な方。
コーヒーに関してなら、言っていただければ、検証します。

Y君、貴重な経験をありがとう!
もっと細かいことは、お店で話します。

いやぁ、今日は、笑いました。





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